咳エチケット・手洗い|3・4歳児の保健指導
3・4歳児に、咳やくしゃみが出るときの基本のマナーと、外遊びのあと・食事の前などの手洗いを伝える保健指導案です。ねらいから準備物、指導の流れ、子どもへの声かけ、注意点までまとめています。
- 対象年齢
- 3歳児・4歳児
- テーマ
- 手洗い・感染予防
ねらい
- 咳やくしゃみが出るときは、そで口や肘で口元を覆うことを知る
- 外遊びのあとや食事の前など、手を洗うタイミングが分かる
- 手のひら・手の甲・指の間・爪の間・手首を意識して洗おうとする
準備物
- 手洗いの手順表(掲示用)
- 咳エチケットの動作が分かるイラスト
- 手鏡
指導前の準備
洗面所の見やすい位置に、年齢に合わせた手洗いの手順表を掲示しておきます。当日の流れと役割分担を保育士と打ち合わせ、子どもが落ち着いて取り組める環境を整えます。
- 手洗いの手順表を、子どもが見やすい高さに掲示する
- 咳エチケットの動作を示すイラストを用意する
- 体調が気になる子がいないか、事前に確認しておく
導入
はじめに「くしゃみや咳をすると、何が飛んでいくと思う?」と問いかけ、自分の咳やくしゃみが周りに広がることを、やさしい言葉で一緒に考えます。そのうえで、口元を覆うことと、手をきれいにすることの大切さを伝えます。
指導の流れ
時間の目安・指導内容・子どもへの声かけ・注意点を、順番に確認できます。
ステップ1: 咳エチケットを練習する
咳やくしゃみが出そうなときに、そで口や肘で口元を覆う動作を、イラストを見ながら一緒に練習する。
声かけ
「くしゃみが出そうなときは、ここ(肘)でギュッとしようね」
ステップ2: 手を洗うタイミングを確認する
外遊びのあと、食事の前など、手を洗うタイミングを具体的な場面で確認する。
声かけ
「お外で遊んだら、お部屋に入る前に手を洗おうね」
ステップ3: 洗い方を順番に行う
手のひら・手の甲・指の間・爪の間・手首の順に、保育者が一緒にやってみせながら洗う。
声かけ
「指の間もゴシゴシ、上手にできたね」
- 時間が長くなりすぎないよう、歌や合図を使って無理のない時間で行う
ステップ4: 水で流して拭く
石けんを水でしっかり流し、清潔なタオルやペーパーで水気を拭き取る。
年齢・方法別の指導プラン
同じテーマでも、年齢や実施方法によって進め方が変わります。目的に合ったプランを選んで確認できます。
3歳児|咳エチケット・手洗いの基本指導
咳エチケットと、手を洗う必要性・正しい手洗い方法を、はじめて学ぶ子ども向けにやさしく伝えるプランです。
ねらい
- 咳やくしゃみのときに、そで口や肘で口元を覆うことを知る
- 手を洗う必要性と、洗うタイミングがあることを知る
計画内容
- 咳エチケットの動作をイラストで確認して練習する
- 手を洗う必要性を、やさしい言葉で伝える
- 手のひら・手の甲・指の間・爪の間・手首の順に一緒に洗う
準備物
- 咳エチケットのイラスト
- 手洗いの手順表
対象・グループ構成
- 3歳児クラス(落ち着いて取り組める少人数ずつ)
必要なスペース・場所の工夫
- 手順表が見える洗面所、または保育室
指導の流れ
ステップ1: 咳エチケットを知る
子どもの活動
- イラストを見ながら、そで口や肘で口元を覆う動作をまねる
保育者・看護師の動き・配慮
- 大きな動作でやってみせ、できた子をその場で認める
声かけ
「くしゃみが出そうなときは、ここ(肘)でギュッとしようね」
ステップ2: 手洗いの必要性を伝える
子どもの活動
- どんなときに手を洗うかを一緒に考えて答える
保育者・看護師の動き・配慮
- 外遊びのあと・食事の前など、具体的な場面で示す
ステップ3: 正しい手洗いを一緒に行う
子どもの活動
- 手のひら・手の甲・指の間・爪の間・手首の順に洗う
保育者・看護師の動き・配慮
- 手を添えて一緒に洗い、歌や合図で無理のない時間にする
- 洗い方を細かく求めすぎず、まず慣れることを大切にする
実施後の振り返りの観点
- できた動作をその日のうちに認め、日常の手洗い場面につなげる
3歳児|手洗いチェッカーを使った指導
手洗いチェッカーを使い、洗い残しやすい箇所を視覚的に確認するプランです。
ねらい
- 手のどこに洗い残しが起きやすいかを、目で見て気づく
- 洗い残しやすい部分を意識して洗おうとする
計画内容
- 手洗いチェッカーで、洗い残しやすい箇所を視覚的に確認する
- 確認した部分を意識して、もう一度洗う
準備物
- 手洗いチェッカー(専用ローション・ライトなど)
- 手洗いの手順表
対象・グループ構成
- 3歳児クラス(順番に体験できる少人数ずつ)
必要なスペース・場所の工夫
- チェッカーを使う場所と手洗い場を近くに用意する
指導の流れ
ステップ1: 洗い残しやすい箇所を確認する
子どもの活動
- チェッカーで自分の手を見て、洗い残しやすい部分を確認する
保育者・看護師の動き・配慮
- 指の間・爪の間・手首など、残りやすい箇所を一緒に指さして伝える
環境設定
- ライトを使う場所は、順番待ちの子が見やすい配置にする
- 「洗い残しやすい箇所を確認する」ことが目的。汚れや菌そのものを見せる表現はしない
ステップ2: もう一度ていねいに洗う
子どもの活動
- 確認した部分を意識して、もう一度手を洗う
保育者・看護師の動き・配慮
- 終わった子から次の活動へ移り、待ち時間を減らす
実施後の振り返りの観点
- 確認した箇所を、普段の手洗いでも思い出せるよう声をかける
4歳児|咳エチケット・手洗いの再指導
一度学んだ咳エチケット・手洗いを、あらためて確認する再指導プランです。
ねらい
- 咳エチケットと手洗いのタイミングを、自分で思い出して行う
- 洗い残しやすい箇所を意識して洗う
計画内容
- これまでの手洗い・咳エチケットを振り返る
- 手順表を見ながら、自分で思い出して洗う
準備物
- 手洗いの手順表
- 咳エチケットのイラスト
対象・グループ構成
- 4歳児クラス
必要なスペース・場所の工夫
- 手順表が見える洗面所、または保育室
指導の流れ
ステップ1: これまでを振り返る
子どもの活動
- いつ手を洗うか、咳のときどうするかを思い出して答える
保育者・看護師の動き・配慮
- 子どもの言葉を受けとめ、抜けている場面を補う
ステップ2: 自分で手順を思い出して洗う
子どもの活動
- 手順表を見ながら、自分で順番を思い出して洗う
保育者・看護師の動き・配慮
- できていない部分はさりげなく手を添えて補助する
実施後の振り返りの観点
- 自分で思い出して行えたことを認める
4歳児|クイズと手洗いチェッカーを組み合わせた指導
クラスを前半・後半グループに分け、クイズで復習してから、手洗いチェッカーで洗い残しやすい箇所を確認するプランです。
ねらい
- クイズを通して、手洗い・咳エチケットの知識を確認する
- 洗い残しやすい箇所を視覚的に確認し、ていねいに洗う
計画内容
- クラスを前半・後半のグループに分ける
- クイズ形式で手洗い・咳エチケットを復習する
- 手洗いチェッカーで洗い残しやすい箇所を確認する
- 最後に全員で、洗い残しやすい箇所をもう一度確認する
準備物
- クイズ用の絵カードやパネル
- 手洗いチェッカー
- 手洗いの手順表
対象・グループ構成
- 4歳児クラスを前半・後半の2グループに分ける
必要なスペース・場所の工夫
- クイズを行うスペースと、チェッカー・手洗い場を分けて用意する
指導の流れ
ステップ1: グループに分ける
子どもの活動
- 前半・後半のグループに分かれて座る
保育者・看護師の動き・配慮
- 待つグループが落ち着いて過ごせるよう、活動を用意する
環境設定
- クイズの場と手洗いチェッカーの場を分け、動線を分ける
ステップ2: クイズで復習する
子どもの活動
- 「いつ手を洗う?」などのクイズに答える
保育者・看護師の動き・配慮
- 正解・不正解を評価しすぎず、考える過程を大切にする
ステップ3: 手洗いチェッカーで確認する
子どもの活動
- チェッカーで、洗い残しやすい箇所を確認する
保育者・看護師の動き・配慮
- 終わった子から次の活動へ移し、待ち時間を減らす
- 洗い残しやすい箇所を確認することが目的。菌や汚れそのものを見せる表現はしない
ステップ4: 全員でまとめる
子どもの活動
- 洗い残しやすい箇所を、みんなでもう一度確認する
保育者・看護師の動き・配慮
- 指の間・爪の間・手首などを、全体で振り返る
実施後の振り返りの観点
- 集中して参加できたか、待ち時間を減らせたかを次回の工夫につなげる
子どもへの声かけ
そのまま読み上げられる声かけの例です。
「せきが出そうなときは、どうしたらいいかな?」
「お外で遊んだら、手を洗おうね」
「指の間もゴシゴシ、上手にできたね」
注意点
特に注意
手洗いや咳エチケットは感染予防の方法の一つであり、これだけで感染を完全に防げるわけではありません。園のマニュアルや自治体・医療機関の指示を優先してください。
- 手洗いの時間が長くなりすぎると集中が続きにくいため、無理のない時間で行う
- 発達には個人差があるため、できていない部分は否定せず、さりげなく手を添えて補助する
年齢別のポイント
- 「ばいきんバイバイ」など、短く分かりやすい言葉で伝える
- 保育者が一緒に手を添えて、洗い方を体験する
- 手のどこに汚れが残りやすいかを、絵や歌を使って伝える
- 手順表を見ながら、自分で思い出して洗えるようにする
保護者への伝え方
園で伝えている咳エチケットと手洗いのタイミングを共有し、家庭でも同じ言葉かけで続けてもらえるようお願いします。
本日、咳エチケットと手洗いについての保健指導を行いました。園では、咳やくしゃみのときにそで口や肘で口元を覆うこと、外遊びのあとや食事の前に手を洗うことを一緒に練習しています。ご家庭でも、同じ言葉かけで見守っていただけると習慣づいていきます。
この記事で分かること
指導の基本の流れ
年齢に合わせた伝え方
4歳児
ご注意ください
続けるための工夫
まとめ
保健指導の内容に関するご注意
参考文献・公的情報源
- 保育所における感染症対策ガイドライン公的情報源
こども家庭庁
- 手洗い・咳エチケットに関する情報公的情報源
厚生労働省
更新履歴
- 年齢別の伝え方に関する記載を追記しました。
- 記事を公開しました。
公開日: 2025年6月12日・最終更新日: 2025年11月20日